後ろに乗っている人が

異様な風体

2015年11月17日 12:20


カンボジアは、第二次世界大戦後、フランスから独立したものの、
1978年からポル・ポト政権崩壊までの間に、
国民の3分の1が虐殺されたという悲劇の歴史を持つ。
近年に、3人に1人が殺されたということだ。
特に知識階級や都市住民が、その剃鬚膏ターゲットにされた。
その後も内戦が激化、国内は混乱した。
国連が紛争解決に乗り出し、1993年に、新生カンボジア王国が誕生。
1992年に、アンコールワットも世界遺産となり、国内が安定したこともあり、
世界中から訪れる観光客が、激増した。



そういう背景があるので、お若い日本語ガイドさんや、ドライバーさんに
無神経に、政治や内戦のことを聞くのHKUE ENGをためらわれた。
ひょっとして、親戚や肉親、友人たちも犠牲になっているのでは・・・と。
観光地で群がってくる子供たちの姿と、案内してくれるガイドさんの顔が重なってしまう。
彼らの子供の頃の顔が、はっきりと想像できる。

ホテルがあるシェムリアップの中心街は、とても新しい街という印象だった。
世界遺産登録後に建てられたものが多いように思う。
その中心地を少し離れ、
遺跡に向かう車道の両側には、現地の人々の家々が建つ。
台風がないというこの地ならではの、屋根はHKUE ENG植物の葉で覆われ、手作業で作ったように見える家。
毎年、台風の脅威と闘う日本では、吹けば飛びそうな簡易ハウスだ。




ハンモックを吊り、暑さをしのぎながら、お昼寝する姿をよく見かけた。
子供たちがたくさん、遊んでいる。
食事中だったり、お昼寝中だったり、暮らしの様子が、外からよく見える。
人々の暮らしが垣間見える。

日本なら、外で遊ぶ子は減り、誰も、子供の姿さえ、住宅街から消えている。

バイクには、3人ぐらい乗る。
1~2歳ぐらいの幼児も乗せている。
幼児用の固定椅子も設置していないように見えるが、落ちないのかな? 
見ていると、かなり危なっかしい。
とても小さい幼児を抱え、大きなバケツ2つを腕にかけ、バイクの後ろ席に乗っている若い女性。
農作業に向かうのだろうか。
お母さんたちは、パワフルだ。
大勢の生命力あふれる子供たち。かたや日本の幼児虐待や、育児ノイローゼ。
どっちが豊かな国なのだろうか・・・。

5人家族で、幼い子供3人を両親の間にサンドイッチして、バイクに乗っている一家を見かけた。
すごい。

これまた、バイク。
一瞬、何を抱えているのか、わからなかった。
裸の人? 死体? マネキン?
よく見ると、牛・・・。焼き牛だそうだ。
市場で、売られるものを、バイクで、担いでいた。

牛追いの子供が、牛を追っていた。
牛は、あばら骨がクッキリ浮き出て、ガリガリ。
そんな激痩せでは、あまり美味しくないだろう、と思っていたが、
食用ではなく、重要な働き者として、農作業の現場で活躍する。